MECKERAS CARNIVAL

「メッケラース、メッケラース…
メッケラリアス、デルジョブアース…」

 

 

この呪文を唱えると、
「ヒラメキの神様メッケラス」が降りてきて、
良いアイデアがひらめくという
古くからの言い伝えがあります。

今日の献立が思い付かない主婦の方、
締め切り迫るデザイナーの方など、
これまで多くの方々がメッケラスに
救われてきました。

今日はそんなメッケラスの生誕祭、
「MECKERAS CARNIVAL」が
行われているようです。

少し中を覗いてみましょう!

 

 

 

エントランスを抜けてまず最初に
目に飛び込んできたのは、
メッケラスの肖像画と
お供物の数々です。

トロピカルフルーツが美味しそう!

 

 

 

飲み物を選びましょう。
不思議な飲み物がいっぱいです。
どれを選んでも良いんですよ。

 

 

 

飲み物を持ったら、
ダンスフロアの扉を開けてみましょう。

色彩に溢れたダンスフロアは、
すでにたくさんの人で賑わっています。

 

 

 

お帰りの際は、
お花の門番に一言言えば
すぐに門を開けてくれます。

 

 

 

通常では呪文を唱えしばらくすると
メッケラスは降りてきてくれますが、
極まれに昼寝をしていたり、
ご飯を食べていたりして、
すぐには降りてきてくれない
場合があります。

そんな時は、マレッドという
とてもいい香りのする茶葉で煎れた
真っ赤な紅茶を飲んで待ちましょう。

すると「ごめん、ごめん💦」と言いながら
メッケラスは慌てて
降りてきてくれることでしょう。

 

 

 

それでも降りてきてくれない場合は、
「ヒラメキの舞」を踊りましょう。

この舞を踊る際のコツは、
全身の筋肉を伸ばすことを
意識することです。

歌い、踊り、ストレッチすれば、
ほぼ確実にメッケラスは
降りてきてくれることでしょう。

ヒラメキの舞 歌詞

★メクメクメクメクヒラメーク!
スワリッパナシジャデルマイナ!
イッタンタッタラオリテクル!

(★繰り返し)

 

 

 

限りなく0%に近い確率の話ではありますが、
本当にごくごく稀に、
呪文を唱えても、マレッドを飲んでも、
ヒラメキの舞を踊っても
降りてきてくれない場合があります。

そんな時はメッケラスのことは一旦忘れ、
心を無の状態にして寝ましょう。

すると翌朝、メッケラスは
必ず降りてきてくれることでしょう。

 

 

◆あとがき

表現したいものはあるのに
それをなかなか形にできず、
何を作ってもしっくり来ない…

そんなもやもやとした日々を
過ごしていたある日、
幼稚園からの幼なじみが、
誕生日にトルコランプ作りに
連れて行ってくれました。

どこもかしこも柄、柄、柄。

美しい柄に囲まれて
トルコランプを作る中で、ふと、
「柄と柄をぶつけた作品を作りたい!」
と思い立ちました。

空想のお花を描き、
それらをパターンにして遊んでいるうちに、
柄たちが何かをお祝いする
カーニバルのように見えてきました。

空想を形にしていく遊びは本当に楽しく、
子供時代にものづくりに没頭していた
あの頃の感覚そのままで、
のめり込むように物語を作っていくうちに、
気付けば「MECKERAS CARNIVAL」 が
誕生していました。

これこそが私が作りたかった作品だ!と、
これまでやってきたことの全てが
ようやく繋がったような気がしました。

まさに、私にとってのメッケラスが
降りてきた瞬間です。

その日からずっと私の頭の中には
洪水のように物語が溢れてきて、
それらを形にする手が追いつかず、
あとがきを書いている今も早く新作を
公開したくてウズウズしています。

あぁ、早くお見せしたい!!